おま、え。
どこから、そういう、発想。
[思わずぼーぜん。
周りもぼーぜん。
結界外の実況だけは、やたらとテンション高かったかもしんないけど、それはさておけ]
……いや、それはいいな。
どっちにしろ、完全勝利は逃せないし……国に帰るつもりも、ない。
[後半部分はため息混じり。
そのため息に、従妹は僅かに表情を陰らせるも]
「兄さまがどういうおつもりでも、わたくしも譲れないのですわっ!
勝負です!」
[びし! と。
媒介として愛用している魔力を秘めた短剣の先を向けてきた。
そこに灯る緋色の光に、こちらも真白の光を集中させる]