[ジーっと目ぇみられてリッキーから聞かれた事に、あたいは返事するのにちょっと間が開いた。クッキー食ってたから。
お茶と一緒に流し込んでから、あたいはリッキーと同じ色の目で見て返したのさ。]
ん、暫くは妖精界に残る。ちょっとアイツ……親父の事も心配だしな。
[アイツ…王が思ったよりギリギリな状態だったっぽいのは、後から聞いた。
まー一応親だし。流石にちょっと今出てくのはねーかなーと。それに]
もう逃げたら、駄目なんだ。
[騎士のおっさんから言われた言葉は、あたいの中に石みてぇに残ってたから。]
親父とお袋とちゃんと話してくる。
自分が思ってることちゃんと聞いてもらう。
騎士のおっさんと、ゼルギウスと、ナタルの事もちょっと気になるし。
いつか、そういうのが全部終わったら
あたいはベッティじゃなくて、珠樹で籠を出るんだ。
[あたいはリッキーに、真っ直ぐそう言った。]