[ふと顔をあげて、宙を見た。もう囁きは聞こえない。――自分の耳には、聞こえない。それでも、きっと同胞の彼女は微笑んでくれていると思う] 俺、約束守ったけど今、此処にいるよ。 白い花で、村を埋めてみせる。 キリルが同胞で、俺は――うれしかったよ。[ぽつり、呟いて。伸ばした手は、ミハイルの服の裾を掴む。掴み返してくれることを、信じる事が出来るから*]