これから、この村はどうなるのかしら…。[老女は未来を予想する力無く。滅びの未来はまだ見えない。ただ静かに、夫の視線の先を見る。夫と、共に友人であった副団長の姿が見えれば、皺だらけの瞼がゆるく落ちた。ぽつりと漏れた言葉に、落ちた夫の手を重ねる。]…いいえ、あなたは沢山守って来ましたわ。今までだって、ずっと。私は、あなたを誇りに思いますわ。[手を握り顔元まで上げると、柔らかな笑みを向けて見上げた]