そりゃまあ、自分ではどうにもできないし。……恩人に頼むしか、ないのは確かですけど……。[導師の言葉にぽそぽそと言いつつ、弁当の包みを開く。残量約三分の二。残しすぎです]にしたって……鬼。知ってるくせに……。[はく、とサンドイッチ齧りつつ、呟く。三年前、入学する時に後見人に言われた言葉。『次に会う時は、せめて父上と呼んでくださいね?』そんな、一方的な約束。その場に居合わせて、聞いていた寮母の意図は、さすがに読めるから、少しだけ気が滅入ったとかなんとか]