我(わたし)は肉体労働は苦手だと言ったよ?
打ち合うのは得意ではないんだよねぇ。
勿論当たるのはヤですよ、痛いもん。
[少女とは対照的に、口元の笑みは湛えられたままで。未だ瞳も瞑られたままである]
けれどまぁ、どうしてもと言うのなら。
[仕方がないと独りごち。自然体のまま素早く右手が振られた。刹那、少女の目の前には漆黒の鋭き長針が二本、瞳目掛けて迫り行く]
我(わたし)の業(わざ)は打ち合いには向かないんだよねぇ。
だから肉体労働は苦手なのさ。
けれど、曲芸のように生易しいものではないよ。
[小首を傾げ、笑みを深めた]