おう。んじゃ、行こ―――。『……レナーテお姉ちゃん』あ?[ヴィリーに威勢よく返して移動しようとしたところで、足元から声が聞こえた。見るとそこには、先日迷子だったベアトリーチェの姿]お。どうした、ベアトリーチェ。今日はお袋さんと一緒か?『……うん。それでね、あのね』……?[少女が何か言いたげなのを察して、レナーテは少女の言葉の続きを待った。後から思えば、これが地獄の始まりだったかもしれない]