─ お菓子の生る木 内部 ─
…お?
[中の空気が変わった、と。
そう感じたのは自分だけではなかっただろう。
恐らく木に操られていた者ならより顕著にそれは感じられたはずだ。
外の気配がするそこに向かえば、申し訳無さそうな顔をしている友人の姿を見つけた。]
…ばーか、何つー顔してんだよ。
良いからさっさと背中に乗りやがれ。
[そう言うと、嫌がろうが何しようが問答無用で自分の背中にニキータを乗せようとしたが、おとなしく乗ったかどうか。
その後程なく開いた脱出口から出る時も、誰を先に出すかでまたひと悶着あったかもしれない。**]