[村への道がまだ開通できずにいたとき。
>>639諸々を考えて、ミリィ以外は先に埋葬すると、マテウスから聞かされた。
それに対しては異論は無く、ただ、何時埋葬するのか教えて欲しいと言った時、自分は平静を装えていたろうか]
シスター。
[埋葬の前日、夜更けに老尼僧の元を訪れた。
幼かった頃には平気で入っていたけれど、何時からか遠慮するようになった場所。
既に鉄錆の臭いは失せ、冷たい空気だけが満ちていて。
それは、温かな空気を纏っていたこの人の死を嫌でも受け入れさせるものだった]
………シスター。
[なのに。
まだ、返事をしてくれるんじゃないか。
そんな期待で、何度も呼びかけて。返る静寂に、唇を噛む]