……あれ?[動けなくなりそうな所に聞こえたのは、声。振り返る。最初は気づかなかった、けれど。机の前に、母が座り込んでいた。その手には、確か中学の卒業式の時に一緒に撮った、写真]……かーさん……。[憔悴した、様子。その理由は──嫌でもわかった。けど、どうする事もできなくて]ごめ……んね。あたし……。[まさか、こんな事になるなんて思ってなかった。本当は、いつもと同じように帰るはずで。いつもと同じように、騒ぎの報告をして。それで、いつもと同じ日々に戻るはずで]