[蒸気に霞んだ視界の向こう、必殺技を叫ぶ声が聞こえた。>>732
水と炎が相殺したのは、互いの力が完全に拮抗したからこそ。
こちらへ応えてくれた青の力に、そっと安堵の表情を浮かべる]
ヴィノール。
[水蒸気の向こう側で、しっかりとこちらの手を掴む感覚があった。
引き寄せるようにしながら、自分からも近付いて。
青色を視界に収めれば、こちらを認める眼差しで名を呼ばれた>>733]
そう、私だよ。
……気が付いてくれて良かった。
[緩く笑みを浮かべ、もう片方の手も伸ばす。
そのまま、嫌がられなければ抱き締めようとして]
大丈夫か? 怪我とかしてない?
[ヴィノールの様子に、軽く首を傾げつつ問うた]