─いつかの記憶─「ベル、音楽好きなんだよな?」[投げられた問いは唐突で。一瞬、答えが浮かばなかった。それは、ずっと前に聞かれた問いに良く似ていたからか、他に理由があるのか、自分でも良くはわからない、けれど]えっ……と。[口ごもる様子に、金髪の少年はん? と不思議そうに首を傾げる]「……好きだから、楽団にいるんだろ?」[重ねられる問い。やはり、すぐには答えられず。金髪の少年は困ったように眉を寄せる]