「……もしかして、やな事聞いた?」[探るような問い。それは、ふる、と首を横に振って否定する]そういうんじゃないけど……でも、なんでそんな事聞くんだよ、エーリ?「あー……っと。 大した事じゃ、ないんだけど」[浮かんだ疑問を投げかけると、少年は照れたように頭を掻く]「ベルがこれ鳴らしたら、どんな音になるのかなって、思って。 ……俺、自分の音しか知らないから、他のヤツの音、聴いてみたいなって、思ったんだ」[にこり、と浮かぶ屈託のない笑み。その言葉に思わずきょとり、と瞬いて]