『ルギィ!』……わかってる!取りあえず、焔獣王を抑えるぞ!『どうするの?』……ここで、氷獣王を呼び出しても、いたちごっこだからな……違う大物を出す。[低く呟き、滅多に使わない魔導銀の短剣をベルトの鞘から引き抜く。それで、手首を傷つけ、溢れる真紅を『魔本』に吸わせた]……界と界を結びし『書』よ。……我が生命の滴、贄と見なし、『門』を開け。……静謐なる常闇に住まいし、三つ首の牙。……闇の獣束ねし王を、この地に招かんっ!