―自室―
…ん?…ここ…は…?
[虚ろな感覚。おぼろげな感触]
なんだ。死んだか。
[なんとなく。そうなのだろうと。思いながらぼんやりと漂う。
自分の身体は見当たらないがそんなものなのだろうか。と思うだけで―]
ぁーあ…予想外。もっと悲劇的な演劇になると思ってたのに…でもいいもんみれた…かもなぁ…最後は笑えるってのも悪くはない…か?
[机の傷口を見る。部屋割りで、己が死ぬと思ったものにつけていった傷。
当初。ダーヴとハインリヒとウェンデルしか残らないものだと思っていたが、実際は、そこから余計に二人も生き残って、場も壊れているのか。あの。くださない演劇特有の空気がない]