―屋上 →階段―
[病は気から、と聞くけれど。想いで人が治ればどれほど良いかと同じく思う。彼の言葉に滲む感情は優しさよりも悔しさに似ている気がした。]
…馬鹿ね。
[ぎこちない笑みが、きしり、と心の奥を叩く。
新緑の瞳を細めて数値は見えないがエーリッヒの首へ視線を]
貴方の方が…それでも多いのに。
[思っている事が伝われば頷いて、ゆっくりだがエーリッヒの後を追って、階段を下ろうとするだろう。
迷うブリジットを残すのは憚られた。アーベルはまだ居るのだろうか、とはいえ彼と彼女はウマが合わない――オポジションのように感じた。]