[ばきりと鈍い音が。衣服を、其の奥を引き裂く感覚が。硬く集う水から伝わる。
仮面の男に叩き付けても、体内に残る雷撃は散り切る事など無い]
仕掛けられるのを、待たなくて、も、良いだろう、?
[返された言葉遊び>>748に返る言葉は落下を見下ろす空の中。
大気に含まれる微小な水分に身体を支えさせていた男は、けれどがくりと力を失って地に落ちる。
ばしゃりと赤く滲んだ大剣は解けて、空気へと混じり掻き消えて行く。
激突の直前に再び操る水分に軽減はさせたけれど、それでも着地の音は鈍く、だん、と些か高い音を響かせた]
……お互い様、だろう?
[残る痺れに微かに震える右手を強く握り込む。左手が握り込む自身の衣服は、脈を乱された心臓の上。
滲む脂汗を払えば、浮かび続けて居た柔和に酷薄な笑みは掻き消え、苦痛に眇めた水宝玉が仮面を見据える]