[師匠は、俺があの場で口にした事を知っている。
俺が師匠をどう思っているかも、そして「後を継ぐ」と言葉にした事も。
「力有る者」…言霊を扱う「魔法士」が「確固たる意思を持って口に出せば」それは「確約」となるから]
[俺が、師匠の後を継ぐ事は、はっきりと決まった事になる]
いや、まあ……聞かれてないとは思ってなかったけど、な。
ん、でもいいや。折角だし言っておく。
俺、ちゃんと師匠の後継ぐから。
あ、でも、今の仕事を辞める気はないけど、その、魔法士としての仕事もちゃんとやろうと思う。
[魔法士の師弟は少なからず魔力で繋がりを持つ。
その師匠の前で口にしたそれは、その繋がりを持って、違える事の出来ない「盟約」となる。
ふと師匠を見れば、見たことの無いような表情を浮かべていた]