そう、だな。[問う言葉に返る声は何処か薙いだもの。左手は胸元を握るままに、傾いでいた上体をゆっくりと持ち上げて右腕を相手へ向けるようにして伸べる。小さな震えを隠せぬ掌に大気から借り受けた水が次第に集まり形を成していく]これで、終わりにしよう。[作り上げられたのは、刃を僅かに赤く染めたタルワール。緩く、深く。呼気を吐き出し整えて。左手をゆるりと下ろし、真っ直ぐに刃を向けて、構える]