[幼い時に良く駆け回った記憶を思い起こしながら、森の中を分け入り閑静な場所へと辿り着く。一度ヘルムートを下ろすと、持ってきたスコップで地面を掘り始めた]
悪ぃな、こんな場所で。
本当なら他の奴らと同じ場所に寝かせてやりたかったんだが。
……そういや、おめぇはライヒアルトとリディをどこに葬ったんだ……?
[地面を掘りながらヘルムートに語りかける。疑問を向けても返る言葉は無い。ライヒアルトとリディの埋葬はヘルムートに任せたが、どこに葬ったのかを聞いて居なかった。よもや、この場所に近いところに眠らせてあるとは思いも寄らない]
別荘の方には俺から連絡しておく。
…自衛団の連中に任せたら何を言うか分からんからな。
本国に帰らせられずにすまない。
[しばらくして布に包められたヘルムートが入るくらいの穴が出来上がる。そっと中に安置すると、掘り出した土を丁寧に被せて行った。そうして最後に近くにあった花を一つ拝借して、盛り上がった場所へと置いた]