/*>>650ブリジット
―――……、…すまない。
[少女の言葉に僅か瞠目して。
ただ少し触れて…涙を拭ってやりたいだけなのに。
唇が切れぬようにして…、不安がる少女へ温もりを、
―――…それだけの願いすら、叶わない。
滲む目尻に落とした口付けは涙を拭うことはできない。
けれど、想いを届けることはできるだろうか。
…願いは、少女への願いは、変わらない。]
……、
[柔く呼ばれる名に囁くように名前を呼び返す。
あの時声にならなかった三度の咳と…同じ名前。
崩折れそうな少女へ祈り、誓った5文字。]
…そばにいる。
[――…届かずとも。]