そか。
[手紙らしきものを読んでいるライさんを見て、そういうのがあったなら身元も判明するかと納得した。
届けられるものなら一緒に埋葬しなくてもいいだろう。他の荷物と一緒にあの時の短銃も見えて、つい眉が下がるのを感じながらベッドに近寄る]
……え?
[前>>5:46と同じようにして差し出された手紙に目を瞬く。
それでも受け取らないのは自分からも逃げるのと同じような気がして、戸惑いながら受け取った。
どうやらハンスさんは前に引っ越していった友人を訪ねてこの村に来たらしい。空振った上でこんなことになってしまうとは、何とも不運だと思う。
『親愛なるハンス兄さん』
最後に開いた手紙の書き出し>>400にハッと息を呑む。
それほど長くはないけれど心の篭った文字を目で追った]