邪魔とかないから、っ。[手を振るイレーネにぶんぶん首を振ってそう言った。見られた見られたとかぐるぐると頭の中では回って。あんまり熱くて片手で頬を押さえていたが。そういえば死んだ人にはなんといえばいいんだろうと、ぼんやり頭の隅で思った。ユリアンが言ったみたいに、お疲れでいいんだろうか、とか。]ご、ごめん…その…。[ユリアンの独特という言葉には、否定的な方向で受け取られたろうかと、だいぶ申し訳なさそうにしていた。とりあえず転がった人に手を差し伸べて起こそうと。]