― 山頂 ―
[恐る恐る目を開き、仰いだ空から降る雨は天の涙か。
ふと隣に視線向けるとクレイグの視線が何かに注がれているに気付く。
その視線追うようにエトは天上青へと目を向けた]
――…。
[天上青、とクレイグが紡ぐその横で思わず息をのむ。
息をするのも忘れるような景色がそこにはあった。
ややして零れたのは感嘆の吐息]
あれが、天上の、青。
[口伝にある特別な色を前に過る想いは深く複雑ないろ。
自然に零された想いが聞こえ、天上青とクレイグを交互にみる]
寄り添うものがないから、かな。
[命を糧とする青一輪を見つめ小さく呟く*]