― 木の内部 ―
[とにかく、全員が外に出るまでは残ると主張したのだが、それがベルに受け入れられる筈もなく、何故かレイスまで、自分を置いていけないと言い始めたのには閉口した]
魔力的には、俺が一番余裕あるし…木との繋がりもあるんだし。
[うまく制御しきれないだけで、白龍の血を貰っているのだから、魔力の総量自体は高いはず、と、訴えてみたものの、怪我人が何言ってやがるとばかりに、即却下される]
怪我ならレイスの方が…
[どう見ても重傷なのだが、やっぱり、聞き入れてもらえず。
どうやら残したら、そのまま出て来ないのじゃないかと疑われてるぽいのは理解した。
それはさっくり図星だったので反論できず、結局ぐるぐると同じ主張を繰り返し…]