「この子が人狼だよ。
そして、もう死んでるようだね。
君達はこれを確かめに来たのだろう?
私の言葉は物証と同等の証言になるはず。如何かね?」
[さらりと、信じたくない言葉を男性は言ってのけた。
人狼と言うことではない、死と言う、冷たい言葉]
……おい、オ───。
「嘘ではないよ。見たところ、君がやったんだろう?
随分と酷い怪我のようだし」
[男性はクレメンスの言葉を遮り、淡々と状況の推測を口にする。
そしてゼルギウスへ視線を向けて、こうも言い放った]
「ああ、そこの君、心肺蘇生はもう止めなさい。
その様子だと、君はその子と親しかったのだろうけれど……。
人狼は廃されて然るべきなのだから。
それにもう、手遅れだ」