[表面上の笑みを消した水宝玉が、真っ直ぐに仮面を見据える。>>764
視線を受けた男は仮面を外さぬまま、だが、こちらもその唇から、ほんの一瞬だけ笑みを消して、静かに頷いた]
そうだな、お互い様だ。
[終わりにしよう、という男の声に>>766仮面の下で再び笑みを深める。
蒼き雷の輝き満たすフレンベルジェに対するのは、刃に赤を乗せた水のタルワール。その輝きは、作り出した男の命そのもの。
まっすぐに向けられた刃に隙はなく、ただ、抗い難い誘惑のように、静かに張りつめた美しさが目前に在った]
…rouleau de tonnerre…
[囁くごとく唱えられた声が、蒼き刃を震わせ、低い獣の唸りのような音が響く]
…いくぞ…!
[攻撃のタイミングを知らせるためだけに声をかけたのは初めてのことか。低く地に膝をついた体勢から、身を沈めたまま、地を蹴って駆ける]