……だから、先輩を殺そうとしてた私なんて、本当に忘れて幸せになってください。先輩が忘れられないなら、代わりに私が見てますから、ずっと。
[嘘だ。嘘ついた。嘘だから、視線を逸らす。
だって、もうどうしようもない。
だったら死んでなんて言えない。
自分がまだ幸せになっていいとも思えない]
……………。
もし、もしどうしても忘れられないまま先輩が死んだら
[言いかけて、でも飲み込んで階段昇る。
そこから先は言ってはいけない。期待してはいけない。
狭間の世界から私の姿が消えて、私は階段昇り続ける]
[これから先も、ループの度に私は鏡を覗き込む。
それでも、もう、きっと呼びかけたりはしない。
ただずっと、ずっと、階段昇って待ち続ける。
いつの日かもういいよって、誰かが言ってくれるまで**]