[大嫌いな者たちがどうなろうと興味は無い。そのはずだった。けれども二人の腕から逃れた先で、元同胞の姿を見つけた時だけは違った。中途半端なあかとみどりの目の獣は、己を殺した相手を睨みつけた]『嘘つき』[人にはただ唸り声としか聞こえない囁きは、今でも通じるのかどうか]『……大っ嫌い』[もう一言投げつけたのは、泣きそうなこえ。踵を返し、その場から逃げ出した**]