「……兄さま」エル、お前は国に帰れ……な?その魔力じゃ、この先修行続けるのも辛いだろうし。それに……元々、魔法の使い手になりたかった訳じゃないだろ、お前?[諭すように言うと、従妹は目を伏せる。その頭を、子供の頃のように、そっと撫でた]「でも……でも、だけど……。 今、戻っても、何をすればいいのか……」それは……焦って考えても仕方ないだろ。焦りは、見えるものを見えなくする。……ま、もう少し余裕持てるようになれば、何か変わるだろ。それまで、ゆっくりするといい。