―別荘地―…ええ、そうです。分かりました。なら俺はこれで。[重たい音を立てて門は閉じられた。フッと息を吐くと踵を返し、道を戻り始めた]参ったな。これで半金もパァ、か…。[懐を探ればそれなりの手持ちは残っている。フーゴーの宿の支払いまではどうにかなるだろう。だが、戻れば船の修理代のこともあり。母親の面倒を頼むための費用もあり]