[思ったより上手く言っているというのが印象だった。想像通り超重武器に該当する剣のため、素早さからなる攻撃はには弱いようだ]
(これなら、あまり傷つけずに終わらせられそうだ)
[そんな事を考え始めた頃、ローザの方から何か切れたような音が聞こえ、小首をかしげた]
……何の音……だぁ!?
[それは完全に偶然以外の何者でもなかった。連撃の最中に一旦戻したダガーの腹に、大剣かくやと言うべき重い回し蹴りが出現した。
そう、出現なのだ。
あまりに不意をつかれた形になったため、彼の視界にローザの蹴りは映っていなかった。
そのため、彼が気付いたのは胸に激しい衝撃を受けたのと、またもや吹き飛んでいる最中に砕け散ったダガーの破砕音だけだった]
グェ!
[まるで蟇蛙を潰したような声を上げて地面に叩きつけられた。それでもイレーネの防御魔法のおかげでかなり衝撃は軽減されているが]