─ いつかの銀月の腕 ─
[ゆら、ゆらり。
銀の月光のその内にまどろむ獣は、懐かしい声にぴくり、と耳を立てる]
……だれ……?
[惚けた問いを投げる間に腕が回され。>>800
懐かしいといえば懐かしい感触に、銀の獣は、今は翠の瞳を瞬いた]
…………ミリィ?
[会えてよかった、という言葉>>801に、滲むのは困惑。
恨まれるだけの事はした、と思うのに、幼馴染の様子は、まるでかわらなくて]
…………かわんない、なぁ…………。
[言おうとした言葉は、全く別の言葉に置き換わり。
向けられた笑顔に、尻尾でもふり返す、という手段で返して。
のほほーんとした感想には、ほっとけ、なんて言って、それから]