人狼物語 ─幻夢─

91 白花散る夜の月灯


ピアノ奏者 オクタヴィア


   ありがと。

    気持ちだけ、もらっておくわ。

[当てがないわけではない。
父が家に入れてくれないからずっと話し合うのを避けて宿に泊まることで逃げていただけだから、と。立ち去る背に笑顔で見送り。
自分はその足で、宿ではなく己の生家へと向かっていって。

己を出迎える父が、怒鳴るではなく泣くのを堪える声に、苦笑を零して。

19年振りに、己の生まれ育った家へと足を踏み入れた**]

(814) 2014/01/20(Mon) 22:53:40

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