─ 中庭 ─
[流石に色々ダメージが大きかったのだろう無抵抗になったニキータは解放してオリガか誰かに任せ、自分は疲れを少しでも癒そうと腰を下ろす。
それから暫くした後、キリルがアナスタシアと一緒に大量の菓子を持って中庭に戻ってきて。
恐らく彼女はあちこちに給仕してまわってから、ようやく腰を落ち着けただろう。
その時を待って、彼女に声をかけた。]
あのさ、キリルちゃん。
今度キリルちゃんの都合が空く日、教えてくれる?
流石に今日はもう、空に連れてってあげられないからさ。
日を改めて、付き合ってもらえると嬉しいんだけど。
[そう言って微笑みかけたが、彼女の返事はどうだったか。
どんな返答であっても、優しい笑みは絶やさなかっただろう。**]