― 広間 ―
[クレメンスをソファーに凭れさせた>>788後も、横から伯父の身体を支えつつ。
エーリッヒとゼルギウス>>741>>742へと、心配そうな視線を送っていた。
もしかしたら、無意識に伯父の服をぎゅぅっときつく握り締めていたかもしれない。
多分、身はつねってないと思うよ。つねってても伯父の悲鳴は聞こえなかっただろうけど。
その後、外から聞こえてきた声と、真っ先に飛び込んできた見知った男>>789に、顔をそちらへと向けた]
…………ッ、セバスチャン!
ボクは無事だ。だが、急ぎ医者を連れて来い! 早く!!
[自分付の50近い執事へと、そう指示を出せば]
『ただいま、こちらに向かっております。マイロード……いえ、マイレディ』
[執事は恭しく、今までの癖で、男性貴族に対する敬称を使った後。ミハエラの服装を見て、言い直し。
連れてきていた使用人の一人を、医者を急がせる為に村の方へと走らせた。
そして、主の後継者が万一怪我をしていた場合に備えて、父の主治医(ミハエルが本当は女子だと知る者)を本邸から呼び寄せていた事をつげるだろう]