『ほら!瑠璃の結晶だよ、しかもこんなに大きいの!』
[姉は掌には納まらない結晶を手にし、満面の笑みで微笑んだ。
弟もそんなに大きなものを視た事が無かったのか、興味心身に其れを見詰めて。]
『へー、凄いや!こんな大きいの初めてだ…。』
[鉱山に入る事は危険なために大人達から咎められている。
其れゆえに長居は出来ない為、手にした鉱石を掴んだまま外へと向かう二人。]
『ここにずっと隠してるわけにも行かないでしょ?
だから新しい場所をエドガーと探したかったんだよ。』
[何時もなら面倒そうに断る弟。けれど其の日は余程瑠璃の結晶に魅入られたのか、
眸を輝かせて、大きく姉に承諾するのであった。]