あー、でもなー、これで抜け出したら今度こそ雁字搦めにされそうだし。
正直に言って、くーちゃん同伴持ちかけた方が今後にも良いかな。
[ぶつぶつ言いながら背を起こしたベッドに倒れ込む。
涼と会えないのも嫌だったが、今後の自由が無くなるのも嫌だった]
……うし、事後承諾キャンセル不可の状況を作っておこう。
ちと卑怯だけど、相手が大手の令嬢だって知ったら父さん達だって無碍には出来ないっしょ。
[その大手の令嬢と面識があることにまずは驚かれるだろうが、効果的であることは確かだ。
護衛かお付きが増えるかもしれないが、会えなくなるよりはマシと考えた。
右手だけでベッドから起き上がると、ノートパソコンへと向き直り。
四苦八苦しながら右手だけでメッセージの返信を打ち始めた]