─祭り当日・花の乙女審査会場─
[ややあって壇上へと戻って来る女剣士]
[飛ばされる野次に頭を下げ、特技披露をする様を見やった]
………───。
[洗練された動き]
[周囲の男達は最初こそ揺れる胸の動きを見て声を上げていたが]
[次第にその声すらも減り、辺りが静寂に包まれる]
[男は無言のまま、為される演舞を隻眸を細めて見つめた]
[演舞が終わると歓声が沸き起こる]
[それだけ、女剣士が観客を魅了した証拠でもあった]
……やるじゃねぇか。
[それは歓声に賛同するものでは無く]
[披露された演舞の内容に関して]
[女剣士がかなりの腕を持つことを、改めて認識していた]