だって……ダメ、だよ。……甘えられない、よ……。[ややあって、零れ落ちたのはこんな言葉。それに、母はまったく、とため息をつく]「本当に……あなたはそういうところ、父さんにそっくりね。 ダメだと思ったら、そこから動けなくなるんだから」 ……かあさん……。「怖がらないの。 ……まずは、休んで、落ち着いて。 それから、ぶつかってみなさい……ね?」 [諭すような言葉。できたのは、小さく頷くことだけだった]