[駆け出す、気配。それがまとうもの。新たに力を取り込み、更に研ぎ澄まされた感覚は、それを逃す事を是とはしなかった]……待てっ![とっさに上げた声に応えて風がヒュウ、と鋭く鳴る。地面すれすれを駆けるそれは、駆け出す少女の足をとめようと]