[記憶は全て残っている。思い出したものも含めて。ただ心がどこか閉じていた。今はそうしていなければ、現実に居ることができなかった]「食事、できるかしら」[久しぶりに戻った自分の家。だがそれに対しても何を感じることもなく。小さく頷いて、左手でぎこちなく食事を摂った。機械的に]「…今はただ、おやすみなさい」[再び頷き目を閉じた。身体の消耗はまだ回復しているはずもなく。夢も無い眠りへと落ちていった]