ベルさんは、…ずるい。
[目に、じわりと涙が浮かんだかも、しれない。
熱い、抱き寄せられたからだも、覗き込まれた目も。
……――― そんなことを言われて、嫌だと言えるわけが、無い。]
[ぎゅ、と目を閉じて何度か首を縦に振ってから]
ベルさんに、そんなこと言われて。
断れる、わけ、ない、…。
[ぎゅ、とベルナルトの服を掴んで、ただでさえ近い顔を近づけて。その口元に、唇を押し当てる。]
いつか、ベルさんが自らしてくださいませ!
[少し大きめの声でそう言ったまま、俯いた。
もう、頬が真っ赤に染まってしまっていることを、隠さずとも解る距離なのに。
隠さずには、いられなかった**]