― 墓地 ―[そして最後にやってきた墓の前には籠ごと。その蓋は、月と星と先に向かう道と、夜の景色をモチーフとしたレース編みで飾られていた]おばあ様、こういう籠にしてみたの。どうかな。月のカルメンさんと、星のエーリさん。二人は夜の空で一緒に輝いているの。……なんて。そんな気分になったから、ここに持ってきて見せたくて。[そして中から取り出すのは、初めて作った林檎のコンポート]今日はこれを作ったんだよ。絶対に美味しいんだから。だって、喜んで欲しいって考えながら作ったもの。