[祖父母が来れば何とかなるか、と金銭は一旦棚上げし。]
運びやって、配達の人みたいなの?
じゃあ、ねーちゃんが配達やさんやったら、おれも配達ねーちゃんに頼む。
[エリカへの未来構想には、そんな約束も口にした。
そうして祖父母が迎えに来る。二人とも良かったと泣いていた。
あの船の事は、何処まで報じられたか。
全くの隠蔽は難しいだろうから、沢山の死者を出した不幸な事故、として暫くは話題になるだろうか。そこにPMCの文字は無いだろうが。
そんな中で生き残った事に、祖父母はただただ何かに感謝していた。
その感謝はエリカにも向けられる。
孫の命の恩人として深々頭を下げ、改めて礼をと連絡先を尋ねたりしていた。
子供はエリカから離れて、祖父母の影でそれを見ていたのだが。]