[出来上がった腕輪は、濃紫の天鵞絨に包み。
傷の様子を診にやって来た医師に頼んで、ノーラの元へと届けてもらう事にした。
なお、届けてもらえないなら自分で行くとか言って、慌てさせたのは、余談。
包みは、濃藍色の組紐の袋に、四つ折の紙一枚と共に入れられ、託された]
『依頼として受けた以上、果たすのは俺の主義なので、修繕はさせてもらいました。
玉に込められた想いと、求めた者の祈り。
これから先、それらが歪み潰えぬ事を。
通过进的以前没有有人的叹息的。』
[四つ折の紙に書かれていたのは、短い用件と、それから異国の文字。
『進む先に何者の嘆きもなき事を。』との想いはあえて、言葉としては届かぬ形で綴られた。**]