─ どこかの異空 ─[向こうの立て直しが早ければ、有効範囲で劣るこちらが不利になる。わかっていても、飛び込む以外の選択肢はなかった。それ故に躊躇いを捨てた踏み込みは、僅か、対する武人に先んじて]勝つか負けるか……二つに、ひとつっ![宣と共に、繰り出すのは逆手構えからの横一閃。自身の左から右へと向けて、全力、刃を振り抜いた。無理な動きに、右の肩が悲鳴を上げるものの。胴狙いの横薙ぎの刃は、ぶれる事なく、振り切られ。*]