[通気口に放置されていた奏の着ていたびしょ濡れの服。結局回収されることなく時間が経ち、乾燥したそれのポケットからかさりと一枚の写真が落ちる。][そこに写っていたのは、5歳くらいの双子の男の子。片や日に焼けており快活そうな印象を与え、片やおずおずとした大人しそうな印象を与える。][────そして、それともうひとり。二人の肩に手を回し、麦藁帽子を被りにかっとした笑顔を浮かべる7歳くらいの女の子が写っていた。]