― 第二階層・通路→食堂 ―
ああ。死んでしまったね。
[微弱な特殊電波、と研究者達が類推していた意識の共有法。
同じように伝えるその声は死者にも聞こえるのかどうか。
それもまた興味の範囲には無かったが]
さて。
本能に従い広がってゆくか。個を得て動くようになるか。
私達は与り知ることのない話だな。
[ゆっくりと歩き出す。それに気づく者はあったかどうか。
悠然とした態度で向かう先は、今は無人のはずな食堂]
あれはあれの好きなようにすれば良い。
私の求めていたものではないから。
[求めていたのは。そのために逃げ出した同種をより多くのヒトが集まる食堂へと誘導したのは。
αという存在を得るためだったのだろうと今は思っている**]