―半年後:とある町にて―
「アルビンさん、手紙が届いてますよ」
[馴染みの女将が、そう言って彼に渡したのは、分厚くはない封筒だった。
彼は妻と顔をあわせ、それから封筒の差出人を確かめる。
そうして、目を見開いた。
女将に宿を借りると、二人、室内へと入ってゆく。
妻のほうは何があって彼の顔が青くなっているのか、さっぱりとわかっていないようだった]
「ごめん、パメラ。……読んで」
[一度目を通した彼は、顔をゆがめて、それでも涙は零さずに手紙を妻へと渡す。
妻は内容を読んでも、それがわからなかったようで、首を傾げた]
「どういうこと? ゲルダが人狼事件に巻き込まれて――それで?」